バイデン大統領:容赦のないサイバー攻撃は現実の戦争へとエスカレートしかねない

Biden: Severe cyberattacks could escalate to ‘real shooting war’

2021/07/28 BleepingComputer — バイデン大統領は、サイバー攻撃がもたらす深刻なセキュリティ侵害が、世界の大国間での現実の戦争につながる可能性があると警告した。バイデン大統領は、国家情報長官室の国家テロ対策センターでの講演で、「ランサムウェア攻撃を含むサイバー空間の脅威が、現実の世界に損害や混乱をもたらすことが多くなってきていることは周知の通りだ。何を保証するものではないが、もし大国との本格的な戦争に突入するようなことがあるなら、それは甚大な被害をもたらすサイバー攻撃の結果として、起こり得るものだ」と述べている。

また、ロシアと中国は米国のパートナーであるとしながら、「将来的には生存を賭けて戦う競争相手になるかもしれない」とし、気候変動などの実存的な脅威に協力することで、それらの国々の「最終的な目的が何であるかを注意深く見守るべきだ」と述べた。バイデン大統領は、Liberty Crossing Intelligence Campus に集まった情報関係者を前に、すでにロシアは 2022年の選挙において、情報源をインターネットのみに頼る米国市民をターゲットにした、偽情報キャンペーンに関与していると示唆した。さらにバイデン大統領は、「人々が事実にアクセスして、意思決定することを、ますます困難にする偽情報の横行に対処する必要がある。2020年の選挙で、ロシアが流した偽情報を確認して欲しい。それは、我々の主権に対する純粋な侵害だ」と述べた

サイバー攻撃は NATO による武力攻撃にも例えられる

バイデン大統領の発言は、6月中旬に発表された声明において NATO が、「状況によっては、サイバー攻撃は武力攻撃に匹敵する」と述べたことを受けてのことだ。この NATO コミュニケには、「サイバー攻撃が、どのような場合に、第5条 (集団的自衛権の行使) の発動につながるかについては、北大西洋理事会がケースバイケースで決定することを再確認する」と記されている。深刻で悪意のある累積的なサイバー活動の影響が、特定の状況下では武力攻撃に相当するとみなされる可能性があることを、同盟国は認識している。

この2ヶ月の間、世界中の組織に影響を与え、米国の重要インフラを襲う、無限に続くかのような攻撃の波に、米国は対処してきた。6月の上旬に、Colonial Pipelines と JBS のランサムウェア攻撃を受けたことで、Deputy National Security Advisor である Anne Neuberger は米国企業に対して、ランサムウェアを真剣に受け止めるよう警告した。今月の初めに、バイデン大統領は、ロシアのプーチン大統領との電話会談で、ロシアの領域内で活動するランサムウェア・グループを阻止するよう要請し、これらの攻撃から国民と重要インフラを守るために、米国は必要とされる「あらゆる行動」をとると述べている。

また、ホワイトハウスの Jen Psaki 報道官は、ロシア国内で活動するランサムウェア・グループに対して、「ロシア政府ができない、あるいはするつもりがない」 場合には、米国が行動を起こすと述べた。世界の重要組織を標的とする攻撃が相次いだことを受けて、ロシアを拠点とするランサムウェア・ギャングを早急に排除するよう、G7の首脳陣からも求められている。

この記事を読むと、バイデン政権の本気さが伝わってきますね。Colonial Pipeline を攻撃したハッカーたちは、金だけが目当てだったはずですが、彼らの予想した以上のリアクションを、呼び起こしてしまったようです。米政府としては、石油を供給するパープラインを、つまり最重要とも言える社会インフラを止められたからには、これまでとは異なる次元での防御が必要だと考えるはずです。7月にポストした「REvil ランサムウェアが姿をくらましたが理由は不明」にも記されているように、彼らは成功しすぎたのかもしれません。

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