Google Play の最新マルアプリ情報：100万 DL の TubeBox などを発見

Android malware apps with 2 million installs spotted on Google Play

2022/12/04 BleepingComputer — Google Play ストアに侵入した、Android の新たなマルウェア／フィッシング／アドウェア群が、200万人以上のユーザーにインストールされていることが判明した。Dr. Web antivirus により発見された、これらの悪質なアプリは、便利なユーティリティやシステム最適化の機能を装っている。しかし実際には、パフォーマンス／ユーザエクスペリエンスの低下や、不正な広告の表示時などを引き起こす元凶となっている。

Dr.Web が発見したアプリの中でも、TubeBox は 100万ダウンロードを達成しており、この記事の執筆時点でも Google Play で利用可能な状態だ。

TubeBox は、アプリで動画や広告を視聴することで、金銭的な報酬が獲得できると主張しているが、集めた報酬を換金しようとすると様々なエラーが提示され、その約束が果たされることはない。

研究者たちは、このアプリを可能な限り長く使わせ、広告を視聴させ、不正な収入を得るための仕掛けだと、指摘している。

2022年10月に Google Play に登場し、その後に削除された、その他のアドウェア・アプリとして、以下のものもある：

• Bluetooth device auto connect (bt autoconnect group)：1,000,000 DL
• Bluetooth & Wi-Fi & USB driver (simple things for everyone)：100,000 DL
• Volume, Music Equalizer (bt autoconnect group)：50,000 DL
• Fast Cleaner & Cooling Master (Hippo VPN LLC)：500 DL

上記のアプリ群は、Firebase Cloud Messaging からコマンドを受信し、そのコマンドで指定された Web サイトを読み込むことで、感染した端末に不正な広告インプレッションを発生させる。

また、ダウンロード量が少なかった Fast Cleaner & Cooling Master は、感染させたデバイスをプロキシ・サーバとして、リモートの攻撃者が操作することも可能にしていた。このプロキシ・サーバーにより、攻撃者は感染させたデバイスを経由して、自身のトラフィックを流せるようになる。

最後に、Dr. Web は、ロシアの銀行や投資グループと直接の関係があると主張する、一連の融資詐欺アプリを発見した。それらは、Google Play で平均 10,000 件のダウンロードを記録していることが判明している。

これらのアプリは、他のアプリを介した不正な宣伝により、投資利益を保証すると偽るものであった。しかし、実際には、フィッシングサイトに誘導され、個人情報が収集される。

Google Play 上の詐欺的なアプリから身を守るには、常に否定的なレビューを確認し、プライバシー・ポリシーを精査し、開発者のサイトを確認することで、その信頼性を評価することだ。また、デバイスにインストールするアプリの数を最小限に抑え、Google の Play Protect 機能が有効であることを、定期的に確認することを推奨する。

Google Play のマルアプリ情報は、ほぼ定例化したという感じです。最近の記事を検索してみたら、以下のような状況でした。

9/4：Google Play に SharkBot：狙いはバンキング・ログイン情報の窃取
9/26：Google Play／Apple Store のアドウェア 1,300万回インストール
10/20：Clicker マルウェア 16種類のダウンロード数は 2,000万回
10/28：Google Play に５つの危険な金融ドロッパー・アプリ

文中にもあるように、デバイスにインストールするアプリの数を最小限に抑える必要がありますね。それは、Google Play に限ったことではなく、Apple App Store についても、同じことが言えます。