Rockwell と Cisco の提携は OT と IT の融合を意味するのか?

Rockwell Automation Expands its Threat Detection Services with Cisco Cyber Vision

2021/05/11 AutomationCom —  Rockwell Automation と Cisco は、長年にわたる提携関係により、顧客に価値を提供するための新たな方法を模索し続けてきた。そして今日、Rockwell Automation は、Cisco Cyber Vision Solution を、従来からの LifecycleIQ Services ポートフォリオに追加し、サイバー攻撃の脅威を検知するための能力を高めると発表した。

この両社は、情報技術 (IT) と運用技術 (OT) の世界が融合しつつあることを認識し、10年以上にわたって協力してきた。DX には技術的収斂が不可欠だが、その一方では、サイロ化したネットワークや、サイバー・セキュリティの脅威、スキルの不足、膨大な生産データ、ソリューションといった課題も残されている。それぞれの業界をリードする企業が協力し、共同で開発したアーキテクチャやサービスなどを提供し、こうした課題に対処することで、コネクテッド・エンタープライズ構築へ向けた道が開けてくる。

しかし、IT / クラウド / 産業用ネットワークの統合が進むにつれて、セキュリティ問題が発生し、デジタル化の障害となっていく。Cyber Vision が提供するのは、安全なインフラの構築と、セキュリティ・ポリシーの実施でありで、それにより産業用制御システムの完全に可視化が達成され、OT における継続性 / 回復力 / 安全性が実現される。

Rockwell Automation と Cisco 提供する新製品は、産業用のネットワークとセキュリティに関する課題を解決するために、これまで共同で開発されてきたテクノロジーをベースにしていると、この記事は指摘しています。たとえば、拡張性と安全性を備えた産業用ネットワークを、設計/導入するための設計図を提供する、Converged Plantwide Ethernet (CPwE) Architectures も、そのひとつです。

また、共同開発された Allen-Bradley Stratix マネージド・スイッチは、過酷な環境下でも安定して機能するスイッチング・インフラを提供すると、両社は述べています。それにしても、この領域に 10年前から取り組んでいるのは、大したものだと思います。いまの OT では、安易な IT+OT が広がりすぎている感じがします。きちんとした IT+OT を考えるのと同時に、なんのための IT+OT なのかという点も再確認すべきですね。DX などの流行り言葉に気をつけながら、一歩ずつ進めていくことだと思います。