Google の同意なき位置情報の追跡:米国で $29.5M の罰金が追加される

Google to Pay $29.5 Million to Settle Lawsuits Over User Location Tracking

2023/01/01 TheHackerNews — Google は、同社の不誠実な 位置追跡に関して、インディアナ州とワシントン D.C. から提訴された2つの訴訟で、合計 $29.5 million を支払うことに同意した。明示的な同意なしに、ユーザーの位置を追跡したとして、Google は両州から訴えられ、ワシントン D.C. に $9.5 million、インディアナ州に $20 million の支払うことが決定した。今回の和解は、2022年11月に Google が同様の申し立てについて、40州に支払うことで合意した $391.5 million に追加されるものだ。同社は、テキサス州とワシントン州で、さらに2件の位置情報追跡に関する訴訟に直面している。


今回の訴訟は、Google が Android/iOS において、位置情報履歴のオプションをオフにしているにもかかわらず、Web & App Activity という設定を通じて、ユーザーの居場所を追跡し続けていたことが 2018年に明らかになったことを受けて行われたものだ。

また、Google は、ユーザーのプライバシーを侵害する行為や、ユーザーが知らずに情報を過度に共有するような行為を行うことを意図した、デザイン上の選択を指す「ダークパターン」を採用していると非難されている。

先週の声明でインディアナ州は、「Google は消費者から収集した位置情報を使い、詳細なユーザー・プロファイルを構築し、広告のターゲットを絞っている。しかし同社は、少なくとも 2014年から、その取り組みについてユーザーを欺き、誤解させてきた」と述べている。

同社は和解案に従い、位置情報履歴と Web & App Activity のアクティビティを有効にしているユーザーに対して、位置情報が収集されているかどうかを通知し、ユーザーが設定を無効にしてデータを削除するための手順も、併せて通知するよう命じられている。

また、Google は、収集する位置情報の種類とソースを、すべて開示する Web ページを公開し、ユーザーの正確な位置情報を、明確な同意なしに広告主と共有しないよう求められている。さらに、「デバイスまたは Web & App Activity の IP アドレスに由来する位置情報」を取得してから、30日以内に自動的に削除することも義務付けられる予定だ。

2022年11月に Google は、時代遅れの製品ポリシーが一連の訴訟は要因であると述べ、ユーザーが自分のアカウントに結びついた位置情報を、自動的に削除するためのプライバシーと透明性の強化を、数多く展開したことを明らかにした。

さらに Google は、Web & App Activity コントロールについて、より詳細な情報を提供し始めると述べた。情報ハブの立ち上げに加えて、ロケーション履歴と Web & App Activity 設定のをオフにして、過去のデータを削除するための新しいトグルを、1つの簡単なフローで起動することのことだ。

ワシントン D.C. 司法長官である Karl A. Racine は、「テクノロジー企業は、広く使われている製品に、強力なレベルでの追跡/監視を埋め込むことができる。そう考えると、消費者のあらゆる行動に関する情報を含む重要なユーザーデータが、これらの企業により収集/追跡/利用される方法を知らされるのは、当然のことだ」と述べている。

この、Google による不誠実な位置情報追跡に関しては、2022年8月13日の「Google に $60M の罰金:豪の公取委が主張する Android の不正な位置情報収集」があり、続いて 11月4日の「Google が $391M の罰金に同意:Android における不誠実な位置情報の収集」がありました。その一方で、10月20日には「Google に対する提訴:同意なく生体認証データを収集/使用した疑い」という事案が、テキサス州で起こっています。よろしければ、カテゴリ Privacy も、ご参照ください。

%d bloggers like this: