WhatsApp adds proxy support to help bypass Internet blocks
2023/01/05 BleepingComputer — 今日から WhatsApp は、インターネットが遮断された場合や、政府によるサービス・ブロックに直面した場合に、プロキシ・サーバ経由で接続できるようになった。この新しいプロキシ・サポート・オプションは、最新の WhatsApp iOS/Android アプリを利用している全てのユーザーに提供される。WhatsApp によると、プロキシ経由で接続しても、メッセージは End-to-End の暗号化で保護されるため、プライバシーとセキュリティは維持されるという。そのため、プロキシ・サーバ運営者/Meta/WhatsApp などの第三者が、メッセージの内容にアクセスすることはできず、ユーザーと受信者だけがメッセージを読むことができるようになる。

2023年1月5日のブログで同社は、「このプロキシを使用しても、WhatsApp が全ユーザーに提供している高度なプライバシーと安全性は変わらない。ユーザーの個人的なメッセージや通話は、これまで通り End-to-End の暗号化により保護される。WhatsApp に接続できない場合にのみ、このプロキシを利用してほしい。アプリ内でプロキシを設定する際に、”あなたの IP アドレスは WhatsApp ではないプロキシ・プロバイダに公開される可能性がある” との警告が表示される」と説明している。
Android/iOS でプロキシを経由して接続する場合には、WhatsApp 設定内の Storage and Data の Use Proxy オプションを有効にした後に、プロキシ・アドレスを入力する必要がある。友人や家族の接続が遮断/ブロックされた場合でも、接続を維持できるよう手助けしたい場合は、ここにある手順で自分のプロキシを設定することができる。
WhatsApp は、「2023年には、インターネットが遮断されることがないよう願っている。イランで何カ月も続いているような混乱は、人々の人権を否定し、緊急の援助を受ける機会を奪っている。万が一、このような停止が続いたとしても、安全で信頼できる通信が必要な場所において、このソリューションが人々の役に立つことを願っている」と述べている。
2021年10月に WhatsApp は、iOS/Android 端末で End-to-End で暗号化されたチャットのバックアップを展開し、チャットの内容が保存されている場所に関わらず、他者からのアクセスをブロックするようにした。また、2021年12月には、すべての新規チャットにおいて、デフォルトで消えるメッセージを追加し、プライバシー・コントロール機能を拡張している
これらのプライバシー/セキュリティの改善が実施されたのは、他の Meta 企業とのデータ共有を義務付ける、新しいプライバシー・ポリシーに同意しない人々に対する、機能の制限やユーザー・アカウント削除といった、以前の決定を WhatsApp が撤回した後のことである。
Meta によると、このインスタント・メッセージ/ビデオ通話のプラットフォームは、世界 180カ国以上/20億人以上に利用されているという。
WhatsApp イケてますね。文中でも、イランのことに触れられていますが、このような圧政の国々でも使われているメッセンジャーが、最も信頼できるものとも思えます。プライバシー・ポリシーに関しても、HmbBfDI の裁定により、Meta グループと一線を画しているようなので、FB Messenger よりも安心できます。調べてみたら、iOS/Android だけではなく、Desktop for macOS もありました。 なお、2022年4月7日に「メッセージング・アプリの選び方:利便性と安全性をビジネス目線で考察する」という記事をポストしていますが、ここでは Signal がイチ押しになっていました。

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