Dark Web マーケットの 2022年:Hydra の閉鎖により市場規模が 50% に縮小

Dark Web Market Revenues Sink 50% in 2022

2023/02/09 InfoSecurity — Chainalysis によると、2022年4月に人気の Hydra Market が閉鎖されたおかげで、アンダーグラウンド・マーケットが生み出す収益は、2022年に2桁台の減少となった。このブロックチェーン分析会社によると、ダークウェブの収益は 2021年の $3.1bn から、2022年の $1.5bn へと減少した。そして、ロシア言語圏での Hydra 閉鎖の前後において、全市場の1日平均収益は $4.2m から $447,000 へと減少したという。 


そして、ドラッグ・マーケットの総収入もは完全には回復しなかったが、Mega Darknet Market/Blacksprut Market/OMG!OMG! Market の成功により、徐々に這い上がり以前の水準に到達した。

Chainalysis によると、Hydra のようにマネーロンダリング・サービスを提供し始めた後に、犯罪者たちはドラッグ・マーケットへの移動を加速したようだ。ただし、OMG のように、ハッキング・ユーティリティや盗み出した銀行情報などを提供するものもある。

実際のところ、OMG と Hydra には重なる部分がいくつかあり、同じ管理者が両プロジェクトに関与していることが示唆されるという。たとえば、ベンダーとバイヤーが同じ “dead drop” 交換オプションを使用するケースや、暗号通貨の預け入れアドレスを共有するケースが見られるという。

Chainalysis のレポートには、「OMG のセントラル・ウォレットは、ロシアに多く存在するリスクの高い取引所の、同じグループの入金アドレスへ向けて大量の暗号通貨を送信している。入金アドレス使用の重複は、それらの入金アドレスが、同じ個人により管理されている可能性を示唆している。さらに言うなら、ベンダーの重複や、管理者の重複の可能性を示唆している」と記されている。

大規模なマーケット・プレイスに代わるものとして登場した、シングルベンダー・ショップは、Hydra のようなマーケットの管理者に支払う手数料を節約できる。

しかし、詐欺ショップも、2022年を通じて減少している。

Chainalysis は、「詐欺ショップは、盗み出したクレジットカード情報や、個人識別情報 (PII) などの、詐欺行為に使用できる危険なデータを販売する、ダークネット・マーケットのユニークなセグメントだ。それが減少している背景には、Bypass Shop などが 2022年3月に閉鎖されたこともある。また、最大の総合詐欺ショップである Brian Dumps は、2022年10月に収益がほぼゼロになった。なんらかの混乱に見舞われたようだが、その理由ははっきりしない」と述べている。

統計データをベースにした、この種の記事としては、以下のものがあります。ダークウェブの一種として扱ってよいのかどうかは分かりませんが、IAB の活動量は伸びているようです。全体的な傾向としては、現金化する際の障壁が低い、フィッシング/BEC が大きく伸びているようです。

2023/02/08:BEC 2022 調査:前年比で 81% 増
2023/01/20:ランサムウェア身代金収益は 40% 減
2023/01/17:クレジットカード犯罪が 62% 減
2023/01/17:Initial Access Broker の活動量が倍増
2023/01/12:Telegram Bot:前年比で 800% 増

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