ロシアのストレージが2ヶ月後には枯渇する:欧米が去り中国と手を組む状況に?

Russia faces IT crisis with just two months of data storage left

2022/03/15 BleepingComputer — ロシアから欧米のクラウド・プロバイダーが撤退し、ロシア国内におけるデータ・ストレージ不足は深刻であり、あと2ヶ月で枯渇するといわれている。ロシア政府は、この IT ストレージ問題を解決するために、すべての利用可能な国内データ・ストレージのリースから、撤退した企業が残した IT リソースの押収まで、さまざまな解決策を検討しているようだ。

これらの解決策が提案されたのは、Sberbank/MTS/Oxygen/Rostelecom/Atom-Data/Croc/Yandex などの代表者が参加した、Ministry of Digital Transformation の会議でのことだ。

この提案を確認したとするロシアのニュース・メディア Kommersant によると、関係者は利用可能なストレージ・スペースは、あと2カ月で枯渇すると見積もっているようだ。経済制裁措置の一環として、欧米のクラウド・ストレージ・サービスが、ロシアとのビジネス関係を打ち切った後に、すべてのロシア企業が頼る相手は、国内のクラウド・ストレージ・サービス・プロバイダーに絞られてしまった。

たとえば、ロシアの携帯電話会社 MegaFon は5倍のストレージ容量を、MTS は10倍を、VK は1週間で 20%増の、ストレージ・リソースを求めている。そのため、ロシアのストレージ危機を解決するための、国家的なソリューションが必要とされている。

さらに Kommersant は、この状況は、大規模なビデオ監視や顔認識システムを含むスマートシティ・プロジェクトにより、ロシアの公的機関のストレージ・ニーズが、急激に高まっていることにも影響を受けていると説明している。

解決へのステップ

先週に、ロシアの Ministry of Digital Development は Yarovaya Law (2016) を改正し、対テロ監視の目的で通信事業者がストレージ容量の割り当てを、毎年 15% 増やすという要求を停止した。

また、ISP に対しては、貴重なリソースを食いつぶすメディアストリーミング・サービスなどの、オンライン・エンターテイメントを放棄するよう要求することも、容量確保のための手段となりそうだ。

さらに、国内のデータ処理センターから、利用可能なストレージを全て買い取るという選択肢もある。しかし、これは、サービスやコンテンツを追加するために、追加のストレージを必要とするエンターテインメント・プロバイダーにとって、大きな問題となる可能性が高い。

また、ロシアから撤退した企業が残した、IT サーバーやストレージを押収し、公共インフラに統合することも検討されている。地元メディアによると、こうした政策を政府が実施した場合、どれだけのリソースが利用できるのかを、Ministry of Digital Development が分析しているところだという。そして、国家の重要な業務を支えるのに十分な量があれば、迅速な手続きを展開する予定とされる。

最終的な選択肢は、中国のクラウドサービス・プロバイダーや、IT システム販売業者を利用することだが、中国はロシアを、どの分野でどれだけ支援するのかを決めていないため、現状では複雑な状況になっている。

Huawei は、2022年3月26日まで、ロシアへの機器販売を停止したと報じられている。しかし、米国から制裁を受け、EU 諸国での 5G 展開から締め出されている Huawei にとっては、西側の競合企業が去ったことで、ビジネス・チャンスになるかもしれない。

今回のロシアのように、世界中からの経済制裁に遭うと、国内のストレージが足りなくなるという、これまでには誰も経験しなかった状況に陥ることが分かりました。それにより、行政や基幹産業に影響が生じるなら、エネルギーや食料のように、ストレージの自給率も安全保障のうちに入ってくるのかもしれません。ここでも、中国がキープレイヤーになるのでしょうか?→ Ukraine まとめページ

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