CVE と NVD:脆弱性の正規の情報源は分断されている?

CVE and NVD – A Weak and Fractured Source of Vulnerability Truth

2024/04/03 SecurityWeek — 共通脆弱性識別子 CVE (Common Vulnerabilities and Exposures) のリストと、それに関連する NVD (National Vulnerability Database) だが、脆弱性において一番に信頼すべき情報源とは、もはや考えられなくなっている。現在の CVE システムには改善の余地があり、また、改善すべきものであることを疑う者はいない。米国の DHS (Department of Homeland Security) に支援される、MITRE が管理する CVE リストを、NIST が NVD に統合し、その詳細データを充実させてきた。MITRE が CVE ID の採番や管理を行う一方で、サイバー防衛者たちが脆弱性を評価する上で、拠り所としてきたのが NVD である。

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NIST NVD の新たなコンソーシアム設立が決定:FIRST カンファレンスでの発表とは?

NIST Unveils New Consortium to Operate its National Vulnerability Database

2024/03/28 InfoSecurity — NIST (National Institute of Standards and Technology) が提供してきた、世界で最も利用されているソフトウェア脆弱性リポジトリの管理の一部が、業界コンソーシアムに引き継がれることが正式に決定した。米国商務省の一機関である NIST は、2005年に NVD (National Vulnerability Database ) を立ち上げて以来、ずっと運営を続けてきた。しかし、このデータベースの運営は、早ければ 2024年4月初旬から、審査に合格した組織の手に委ねられることになるという。

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NIST の脆弱性データベースの凍結:その将来に投げかけられる疑問とは?

NIST’s Vuln Database Downshifts, Prompting Questions About Its Future

2024/03/22 DarkReading — 2005年から NVD (National Vulnerability Database) は、世界中のセキュリティ研究者が発見した膨大な CVE (Common Vulnerabilities and Exposures) に関する、詳細情報を掲載してきた。しかし、この政府が後援する、重要かつ不可欠なデータベースが、2024年2月以降においては、ほぼ無意味なツールと化している。

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SBOM の品質をチェック:米政府基準の最小限要素を満たすものは1%に過ぎない

Chainguard Trains Spotlight on SBOM Quality Problem

2023/01/19 SecurityWeek — ソフトウェア部品表で品質を管理しているソフトウェア・エンジニアが、驚くべき発見をした。現時点で作成されている SBOM のうち、米国政府が定義した「最小限の要素」を満たしているものは、わずか 1% に過ぎないというのだ。ソフトウェア・サプライチェーン・セキュリティの企業である Chainguard の新しいデータによると、既存のツールで生成された SBOM は、ソフトウェアの脆弱性/ライセンス/在庫の追跡を管理するために、SBOM 内で定義されている必要最小限のデータフィールドを満たしていないことが判明した。

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2023年以降の Internet AppSec:依然として脆弱であり継続的な対策が必要

Internet AppSec Remains Abysmal & Requires Sustained Action in 2023

2022/12/27 DarkReading — 防御可能なインターネットを構築できるのか? 2023年におけるインターネットとクラウド・アプリケーションのセキュリティを向上させるために、より良い対策を講じる必要があると、専門家たちは指摘している。2022年の初めには、多くのアプリケーションで広く使われている、Log4j ライブラリというコンポーネントに存在する深刻な脆弱性が発見され、それを緩和するために企業が奔走したのは有名な話である。

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PyPI のセキュリティ対策:人気パッケージの3分の1を誤検知するスキャナーに苦慮

One-Third of Popular PyPI Packages Mistakenly Flagged as Malicious

2022/08/24 DarkReading — オープンソース・コードのリポジトリ Python Package Index (PyPI) で、悪意のパッケージを検知するスキャナーが、かなりの数の誤報を生成していたことが、研究者たちにより明らかにされた。PyPI とは、Python で記述されたアプリケーションが使用する、ソフトウェア・コンポーネントのメイン・リポジトリのことである。Chainguard の分析によると、そのスキャナーにより、悪意のパッケージの 59% が検出されるが、人気のある正規 Python パッケージの3分の1に対して、また、ランダムに選択されたパッケージの 15% に対して、悪意の判定フラグを立ててしまうことが判明した。

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